"古き良き価値" と "新しい価値" を組み合わせた家
"古き良き価値" と "新しい価値" を組み合わせた家
見晴らしの良い丘に建つ、ディープブラウンの外壁が落ち着きと重厚感を感じさせる佇まい。室内の窓からは、その立地を活かした開放的な景色が広がります。
抜け感のあるガラスの引き戸、モノトーンのキッチン、障子、違い棚、床の間。
情緒ある既存の趣と、モダンさが融合した、"和モダン"というよりも"和とモダン"というニュアンスがしっくりくるような室内空間。
"古き良きもの" と "新しいもの"
それぞれの価値はそのままに、アイデンティティーを崩すことなく組み合わせた新しい形が魅力の家が完成しました。
RENOVATION STORY
生駒市内の閑静な住宅地に建つ築33年の中古戸建。
他社不動産会社が再販目的で購入するも、長期間売却できず弊社に買取依頼が。
クレイルの取り組むバリューアッププロジェクトとして、建築家と共にリノベーションに着手することとなりました。
リノベーション着手前の状態は、その築年数を表すような古めかしさが残る室内。
とはいえ、6寸の堂々たる大黒柱や丸太梁、風格漂う書院造りの客間などからは、この家を「後世に受け継がれる価値あるものとして残したい」という家主の意図が伺えます。
リノベーション後、外観は重厚感とスタイリッシュさを感じさせるディープブラウンに一新。
玄関ホールとLDKを隔てるドアは、都会的で開放感あるガラスの引き戸。
垢抜けたテイストのダイニング・キッチンの奥には、書院造が活かされた和要素薫るリビングに書斎。
見た目にも斬新な「温故知新」を醸し出すテイストに。
尖らない、やわらかな和の要素を残すことで、「新しいのに、ほっと落ち着く」居心地の良い空間に仕上がりました。
2階に上がると、高台からの抜ける景観。窓の配置はそのままなのに、切り取る景色は心なしか違うものに見えるから不思議です。
元あった美しい欄間も、玄関ホールに飾るアートとして生まれ変わりました。
夜になれば雰囲気も一転。
木の格子からこぼれる光と植栽の落とす影が、美しく上質なエントランスを演出します。
【 設計 】
設計会社 | 白子秀隆建築設計事務所 |
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建築家 | 白子秀隆 氏 |
< この物件のリノベーションコンセプト >
古いながらも障子や欄間、床の間、柱や梁などの木の素材感が、この家屋の潜在的な魅力であると感じました。すべて新しいものに交換するのではなく、既存の素材をできるだけ生かしたリノベーションにしたいと考えました。
洋風リビングと和室があった一階は壁を取り払い、ワンルームでゆとりのあるLDKとしました。
また、キッチンや建具にステンレスやガラスなどの素材を選定しました。このような無機質な素材は古い木材との相性が良く、調和のとれた質感を与えます。
既存のおおらかな空間、高台のロケーション、古い素材のポテンシャルを最大限に生かし、新築ではできない、居心地の良いリノベーション空間になったのではないかと思います。
【 物件概要 】
所在地 | 奈良県生駒市 |
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敷地面積 | 240.73m² |
延床面積 | 157.16m² |
築年月 | 平成2年4月 |
【 改修ポイント 】
改修範囲 | 住設交換・内装新設・耐震補強・外壁塗り替え・リガーデン |
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間取り変更コンセプト | 暮らし方の変化や居住地につながるデザイン性 |